Nico Espenschied
01
自然への信頼
造り手ニコは2012年ラインヘッセンで17世紀から代々続くワイナリーを家族から引き継ぎました。それまでフランス・オーストリア・アメリカ・ハンガリー・オーストラリアなどでぶどう栽培と醸造の経験を積みましたが、教科書通りにいかない出来事の数々を体験したとのこと。結果、ワイン造りでは「何よりも自分の直感を信頼し、最終決定は自然に任せる」ことが大切だと考えるようになりました。「自然への信頼」が最も重要であるとニコは言います。
02
気候と土壌
気候はラインヘッセンという地域の中では珍しく、涼しく乾燥しているのが特長です。現地を訪問した際、海が起源となる石灰岩土壌の畑を見学しましたが、そこではアンモナイトの化石がごろごろと転がっていました。他にも鉄分を含む玄武岩や火山性土壌など複数の要素で構成されているぶどう畑があり、敷地全体を通して痩せていて石が多くあるとのこと。そういった恩恵でアルコール度数が低くミネラル豊富なワインに仕上がるのだそうです。
03
醸造
醸造では、ぶどうを果汁から分離するのはギリギリまで待ち、優しく圧搾もしくは圧搾なし。粗い部分のみ取り除き自然発酵。いかなる清澄剤も使用せず、濾過もなるべく避ける、など徹底した醸造スタイルを貫いています。結果、類まれなる個性を備えたワインができる。これはこの土地のの恵みによるものだけではなく、妥協のない品質の追求、チームメンバーのそれぞれの経験によるものとニコは言います。ニコが手がけるワインは全てヴィーガンです。
04
描く未来
父起源のESPENHOFワイナリーを後継しつつ、自身のブランドNico Espenschiedを手がけると共に、仲間とのコラボレーションも活発なのは友達が多いニコならでは。DJとのフェスワイン、新しいアペリティフのオールナチュラル・オールハンドメイド「ODE」など、魅力的なワインプロダクトが生まれています。歴史あるワイナリーで、引き継ぐものと、自ら創るもの。確固たる哲学を持ちながら柔軟な思考で前進するニコが描く未来。これからも目が離せません。